障害者施設の勤怠管理を楽にするには?職員・利用者別におすすめを紹介

「毎月末になると、勤怠の集計に何日もかかってしまう」「シフトを組むだけで一日が終わる」——障害者施設を運営していると、こうした声は珍しくありません。

ただ、ひとくちに「勤怠管理が大変」と言っても、その中身は施設によって大きく違います。というのも、障害者施設の勤怠管理には、スタッフ(職員)の勤怠と、利用者の勤怠という、性質のまったく異なる2種類が存在するからです。

このどちらに手間がかかっているのかを取り違えたまま管理ソフトを選んでしまうと、「導入したのに肝心の作業がラクにならなかった」という結果になりかねません。

この記事では、まず職員と利用者の勤怠管理がどう違うのかを整理したうえで、自施設にとってどちらの管理が重いのかを見極める方法を紹介します。そのうえで、職員向け・利用者向けそれぞれにおすすめの選び方をお伝えしますので、ソフト選びの判断材料としてお役立てください。

この記事で分かること

Q1. 障害者施設の勤怠管理はなぜ大変なの?
A. 勤怠に「職員」と「利用者」の2種類があるためです。職員側はシフト作成や常勤換算・人員配置基準の確認が、利用者側は出欠が工賃・実績記録票・国保連請求に直結し、1か所のミスが複数書類に波及します。

Q2. 手間とミスを減らすにはどうすればいい?
A. 記録から次の工程へデータが流れる形にします。職員側はシフトのテンプレート化と打刻・給与計算の連携、利用者側は出欠を実績記録票・工賃計算・請求まで一続きにつなぎ、転記をなくすのが有効です。

Q3. 自施設に合うシステムはどう選ぶ?
A. 「誰の勤怠を管理したいか」を起点に、対応業務・打刻方法・費用の順で見極めます。利用者の請求までつなぐなら福祉特化型、職員のシフト管理中心なら汎用型も選択肢。まず無料トライアルで試すのが安心です。

目次

障害者施設の勤怠管理は「職員」と「利用者」の2種類ある

障害者施設の勤怠管理は、一般企業のように「従業員の労働時間を記録する」だけでは終わりません。働く側であるスタッフ(職員)の勤怠と、サービスを受ける側である利用者の勤怠という、目的も影響範囲もまったく違う2つを、並行して管理する必要があります。

この2つは「同じ勤怠」という言葉でくくられがちですが、実際には手間のかかり方も、ミスしたときのリスクも異なります。ここでは次の3点に分けて見ていきましょう。

  • 職員の勤怠管理でやること(=主にシフト作成と集計の手間)
  • 利用者の勤怠管理が影響する先(=お金と行政書類に直結するリスク)
  • 自施設ではどちらの管理を優先すべきかの判断方法

職員の勤怠管理はシフト作成・打刻・労働時間の集計を行う

職員の勤怠管理とは、スタッフのシフト作成・出退勤の打刻・労働時間や残業時間の集計を行う業務のことです。一般的な会社の勤怠管理と近く、具体的には次のような作業が含まれます。

シフト表の作成、出勤・退勤の打刻、労働時間や残業時間の集計、そして有給休暇の管理です。この一連の流れ自体は、業種を問わず多くの職場で発生するものといえます。

ただし障害者施設の場合、ここに一般企業には見られない要素が加わります。それが「常勤換算(じょうきんかんさん)」と「勤務形態一覧表」の作成です。常勤換算とは、パートや短時間勤務のスタッフの働いた時間を、フルタイムのスタッフ何人分にあたるかに置き換えて数える考え方を指します。障害福祉サービスでは、利用者の人数に対して必要なスタッフ数(人員配置基準)が国のルールで決められているため、この基準を満たしているかを示す資料として勤務形態一覧表を用意しなければなりません。つまり職員の勤怠の記録が、そのまま「必要な人数を配置できているか」の確認材料になるわけです。

そして、この「職員の勤怠が大変」という声の正体は、多くの場合、シフトの作成と月末の締め集計にあります。日々の打刻そのものよりも、複雑な条件を満たすシフトを組む作業と、月末にまとめて労働時間を計算する作業に、大きな時間を取られているケースが目立ちます。

利用者の勤怠管理は工賃・実績記録票・請求に直結する

利用者の勤怠管理とは、利用者の出欠や利用時間を記録する業務であり、それがそのまま工賃・給与の計算、サービス提供実績記録票、給付費の請求という3つの土台になるものです。職員の勤怠が「働いた時間を集計する」ことにとどまるのに対し、利用者の勤怠は記録した先で複数の重要書類やお金につながっていきます。

具体的な管理対象は、日々の出欠と利用時間の記録が中心です。そこから、就労系のサービスであれば利用者に支払う工賃や給与を計算するもとになり、「サービス提供実績記録票(実績記録票)」という書類に反映され、最終的には「国保連(国民健康保険団体連合会)」を通じた給付費の請求につながります。給付費とは、サービスを提供した対価として市町村から施設に支払われるお金のことです。

職員の勤怠と決定的に違うのは、出欠のズレが、そのままお金(工賃・給付費)と行政に提出する書類(実績記録票)のミスに直結するという点にあります。「今日は誰が来たか」という一見シンプルな記録が、間違っていれば支払う工賃も、受け取る給付費も、提出する書類もすべて狂ってしまうのです。

しかも利用者の勤怠は、出欠から工賃・給与へ、そこから実績記録票へ、さらに国保連への請求へと、同じデータを何度も書き写していく(転記する)場面が多くなりがち。そのため、最初の1か所を間違えると、下流にあるいくつもの書類に一気に波及してしまいます。ここが、利用者の勤怠管理でとくに神経を使うところです。

自施設に必要な勤怠管理はどう判断する?

自施設で職員・利用者どちらの勤怠管理を優先すべきかは、提供しているサービスの種類によって判断できます。数字ではなく、「利用者と雇用契約を結んでいるか」「出欠が給付費とどう結びついているか」という制度上の性質で切り分けるのがポイントです。

大まかには、次のように整理できます。

サービスの種類職員の勤怠(A)の重さ利用者の勤怠(B)の重さ利用者の勤怠が直結する先
就労継続支援A型中〜大大(雇用契約があり労働時間の管理が必要)賃金・実績記録票・給付費
就労継続支援B型中大工賃・実績記録票・給付費
生活介護中大実績記録票・給付費
放課後等デイサービス・児童発達支援中大実績記録票・給付費
グループホーム(共同生活援助)大(夜勤のシフトが複雑)中実績記録票・給付費

たとえば就労継続支援A型は、利用者と雇用契約を結ぶため、利用者の勤怠が「労働時間の管理」としても重くなります。B型・生活介護・放課後等デイサービス・児童発達支援は、利用者の出欠が実績記録票と給付費の請求に直結する点で、利用者側の管理が中心です。一方グループホームは、夜勤を含むスタッフのシフト調整が複雑になりやすく、職員側の勤怠に手間がかかる傾向があります。

自施設が「利用者側の管理が重いタイプ」なら利用者の勤怠に強いソフト、「職員側が重いタイプ」ならシフト作成に強いソフトを検討する、という進め方になります。それぞれのおすすめについては、このあとの見出しで詳しく紹介します。

障害者施設の勤怠管理が難しい理由

障害者施設の勤怠管理が「ほかの業種より難しい」といわれるのには、はっきりした理由があります。一般的な会社であれば、勤怠は給与計算につなげれば完結します。ところが障害者施設では、勤怠の記録がその先の何本もの業務や書類に枝分かれしていくため、一筋縄ではいきません。

難しさの原因は、大きく次の3つに分けられます。

  • 利用者の出欠が工賃・実績記録票・請求に連動していること
  • 職員の勤務形態が複雑で、人員配置基準の管理が必要なこと
  • 紙やExcelでの手作業が残りやすいこと

利用者の出欠が工賃・実績記録票・請求に連動するから

障害者施設の勤怠管理が難しい最大の理由は、利用者の出欠が工賃・実績記録票・給付費請求という複数の書類に連動しているからです。一般企業なら勤怠は給与計算にたどり着けば終わりますが、障害者施設では「今日、誰が来たか」という1つの記録が、そこから何本もの業務に波及していきます。

流れを追うと、利用者の出欠が就労系サービスでの工賃・給与の計算のもとになり、それがサービス提供実績記録票(実績記録票)に反映され、最終的に国保連(国民健康保険団体連合会)への給付費請求へとつながります。1つの記録が、支払う工賃・提出する書類・受け取るお金という、性質の違う3つの結果を同時に左右するわけです。

そのため、出欠の記録を1か所間違えると、被害はそこだけにとどまりません。工賃の計算ミス、実績記録票の記載ミス、そして請求のミスへと連鎖していきます。請求を誤れば、いったん支払われた給付費が差し戻される「返戻(へんれい)」や、本来より多く・少なく請求してしまう「過誤請求」といった、あとから訂正の手間がかかる事態を招きかねません。

しかも、同じ出欠データを工賃計算の表へ、実績記録票へ、請求データへと何度も書き写す運用になっている施設ほど、間違いの入り込む入口が増えてしまいます。転記の回数が多ければ多いほど、どこか一箇所で写し間違える可能性が積み重なるためです。これが、利用者の勤怠管理でとりわけ神経をすり減らす部分といえます。

職員の勤務形態が複雑で人員配置基準の管理が必要だから

職員側が難しい理由は、常勤・非常勤・パート・夜勤といった勤務形態が入り混じり、人員配置基準を満たせているかを常に管理しなければならないからです。単に一人ひとりの労働時間を記録するだけでは済まない点が、一般企業の勤怠管理との大きな違いになります。

障害福祉サービスでは、利用者の人数に対して必要なスタッフ数(人員配置基準)が国のルールで定められています。この基準を満たしているかを示すために、施設は「常勤換算」と「勤務形態一覧表」を用意しなければなりません。常勤換算とは、パートや短時間勤務のスタッフの働いた時間を、フルタイムのスタッフ何人分にあたるかへ置き換えて数える方法のこと。フルタイムなら1人、その半分の時間なら0.5人、といった具合に換算し、合計で基準を満たしているかを確認します。

やっかいなのは、この確認をシフトを組む段階から意識しなければならないところです。「誰をどの時間帯に入れるか」を決めるとき、単に人手が足りるかどうかだけでなく、換算した結果が配置基準を割り込まないかまで見ながら組む必要があります。そのぶん、シフト作成の難しさは一段と上がります。

さらに、グループホーム(共同生活援助)のように夜勤や宿直がある施設では、勤務パターンが一気に複雑になります。日勤・夜勤・宿直明けなどの組み合わせを、休みの取り方や配置基準とにらめっこしながら調整しなければならず、シフト作成そのものが大きな負担になりがちです。なお、配置基準の具体的な数値はサービスの種類ごとに定められているため、自施設に適用される基準を都度確認しておくことが欠かせません。

紙・Excel運用が残りやすいから

3つ目の理由は、パソコン操作に不慣れな職員が多く、紙のタイムカードやExcelでの手作業が残りやすいからです。仕組みそのものよりも、現場に定着した「昔ながらのやり方」が、勤怠管理を難しくしている面があります。

紙やExcelでの管理が続くと、集計や転記がすべて手作業になります。すると、先ほど説明した「出欠が工賃・実績記録票・請求へ連動する」構造とあいまって、手で写すたびにミスが入り込む余地が広がってしまう仕組み。せっかくの記録が、何度も書き写される過程で少しずつずれていくおそれがあるのです。

その背景には、「システムを入れたいけれど、うちの職員が使いこなせるか不安」という定着への懸念があります。この不安があるために、非効率とわかっていても手作業のやり方を手放せず、結果として負担の大きい運用が温存されてしまうケースは少なくありません。

とはいえ、この課題は解決のしようがないものではありません。職員でも利用者でも無理なく使えるよう工夫されたシステムを選べば、紙やExcelの手作業から抜け出すことは十分に可能です。具体的にどう選び、どう楽にしていくかは、このあとの見出しで職員向け・利用者向けに分けて紹介していきます。

職員のシフト・打刻・集計のミスと手間を減らす方法

職員側の勤怠管理でとくに時間を取られるのが、シフト作成・打刻・月末の集計です。ここは、いきなり大がかりなシステムを入れなくても、進め方を少し変えるだけで負担を減らせる部分が多くあります。まずは手をつけやすい工夫から順に見ていき、最後にそれでも追いつかないときの選択肢を紹介します。

このセクションで取り上げるのは、次の4つの方法です。

  • シフトをテンプレート化して作成時間を減らす
  • 打刻を客観的な記録に変えてズレをなくす
  • 打刻と給与計算を連携させて転記ミスを消す
  • システムで全体を一元化する

シフトはテンプレート化で作成時間を減らす

シフト作成は、人員配置基準を満たす基本の型(テンプレート)をあらかじめ用意しておくと、作成にかかる時間をぐっと減らせます。毎月ゼロから組み直すのではなく、「この曜日はこの配置」という定型パターンを土台にして、そこから微調整していく進め方に切り替えるのがコツです。

というのも、シフト作成が大変なのは、配置基準を満たしながら全員の希望や休みを組み合わせる作業を、毎回まっさらな状態から始めているからです。基準を満たす標準的な組み方を一度作っておけば、翌月からはそれを下敷きにして、変更のある部分だけ手を入れれば済みます。土台があるだけで、考える範囲は大きく狭まります。

あわせて見直したいのが、希望休の集め方です。口頭やメモ、チャットなどバラバラの経路で集めていると、それを一覧にまとめるだけで手間がかかります。提出の窓口を1つに決めて集約すれば、シフトに反映する前段階の作業がスムーズになります。

ただし、テンプレートを使う場合でも、調整後のシフトが本当に配置基準を満たしているかを人の目だけで確かめていると、見落としは残りがち。とくに常勤換算まで含めた確認は手作業だと骨が折れるため、ここは後ほど紹介するシステム化で解消できる部分です。

打刻は客観記録に変えるとズレがなくなる

打刻のミスや自己申告による時間のズレは、誰が見ても同じ結果になる客観的な打刻方法へ変えることでなくせます。「本人の記憶やメモに頼る」やり方から、「機械が自動で時刻を残す」やり方に切り替えるという発想です。

打刻の方法にはいくつか種類があり、通所型の施設か訪問型の施設かによって、向き不向きが変わります。たとえば出勤場所が決まっている通所系なら据え置き型の打刻が向いていますし、あちこちを回る訪問系なら位置情報を使った打刻が適しています。主な選択肢を整理すると、次のとおりです。

打刻方法特徴向いている施設注意点
紙タイムカード導入が手軽小規模・少人数集計が手作業でミスが残りやすい
ICカードかざすだけで打刻できる通所系・出勤場所が固定カードの管理が必要
パソコン・タブレット打刻顔写真などで本人確認しやすい通所系端末の設置が必要
スマホ打刻場所を選ばず打刻できる直行直帰・複数拠点私物を使う場合はルールづくりが必要
GPS打刻位置情報とあわせて打刻を記録訪問系位置情報の扱いに配慮が必要

どれを選ぶにしても、共通するねらいは「打刻した時刻が自動で正確に残ること」です。手書きのように後から書き換えられる余地が少ないほど、実際の勤務時間との食い違いは起きにくくなります。自施設の働き方に合った方法を選ぶことが、ズレをなくす第一歩となります。

打刻と給与計算の連携で転記ミスは消える

月末の集計にかかる手間と、そこで生じるミスは、打刻データと給与計算をつなげて「書き写す作業」そのものをなくすと消えていきます。人の手を介さずにデータが流れる仕組みにしてしまえば、写し間違えようがなくなるからです。

多くの施設でミスの温床になっているのが、「打刻を集める → いったんExcelに打ち直す → それを見ながら給与計算する」という、何段階もの書き写しです。この過程を一つ挟むたびに、入力し間違える危険や、集計の式がずれる危険が積み重なっていきます。段階が多いほど、どこかで狂う確率は上がります。

打刻したデータがそのまま給与計算に引き継がれるようにすれば、この間の転記が丸ごと不要になります。残業時間の計算や、常勤・非常勤といった勤務形態ごとの集計も、条件さえ設定しておけば自動で処理させられる対象です。手作業でやっていた部分を仕組みに任せることで、月末にまとめて発生していた負担そのものを軽くできます。

システムで一元化する

運用の工夫だけでは追いつかなくなってきたら、シフト作成・打刻・集計をまとめて勤怠管理システムで一元化するのが有効です。ここまで紹介したテンプレート化・客観的な打刻・給与計算との連携を、バラバラの道具でそろえるのではなく、1つの仕組みの中で完結させるという考え方になります。

システムを使う一番の利点は、これまで手作業に頼っていた部分を自動でこなせるところにあります。たとえば、シフトを組んだ時点で人員配置基準を満たしているかを自動でチェックしたり、提出用の勤務形態一覧表を常勤換算まで含めて自動で作成したりといった機能を備えたものもあります。人の目で一つずつ確かめていた確認作業を、仕組みに肩代わりしてもらえるわけです。

もっとも、勤怠管理システムといっても種類はさまざまで、障害福祉に特化したものから、一般企業向けのものまで幅があります。どれを選べばよいか、どう比較すればよいかについては、このあとの見出しで詳しく取り上げます。

利用者の出欠・工賃・実績記録票・請求のミスと手間を減らす方法

利用者の勤怠管理は、出欠の記録が工賃・実績記録票・請求へと枝分かれしていくため、途中の「書き写す作業」をいかに減らすかが負担軽減のカギになります。逆にいえば、記録した情報がそのまま次の工程へ流れる形をつくれば、ミスの入口を一つずつ塞いでいけます。ここでは、その流れに沿って4つの方法を紹介します。

取り上げるのは、次の4点です。

  • 出欠を記録した時点で実績記録票に反映する
  • 工賃・給与を出欠データから自動で計算する
  • 請求データを実績記録票から作成する
  • 出欠から請求までを1つのシステムでつなぐ

出欠は記録した時点で実績記録票に反映する

利用者の出欠は、記録したその時点でサービス提供実績記録票(実績記録票)に反映される形にすると、あとから書き写す作業がなくなります。「出欠を取る」ことと「実績記録票に入力する」ことを別々の作業にせず、一本化してしまうという考え方です。

多くの施設でつまずきやすいのが、まず紙で出欠を取り、後日それを見ながら実績記録票へ書き写す、という二度手間の運用です。この「書き写す」場面こそが、転記ミスの起点になります。写す回数が増えるほど、どこかで写し間違える危険も積み重なっていきます。

そこで、出欠を記録する行為そのものを実績記録票への入力とイコールにしてしまえば、間に挟まっていた転記が丸ごと消えます。出欠を1回入れれば、それがそのまま提出用の書類に載る、という状態です。

さらにこの形にしておくと、出欠に紐づく記録の漏れも防ぎやすくなります。たとえば、利用者が急に休んだ際に一定の対応をすると算定できる「欠席時対応加算」のように、出欠の状況に応じて記録すべき項目がある場合でも、出欠の記録と一体で管理していれば「記録し忘れて加算を取りそびれる」といった事態を避けやすくなります。

工賃・給与は出欠データから自動で計算する

就労系サービスの工賃や給与は、出欠と作業時間のデータからそのまま計算する形にすると、手作業の負担も金額のミスも減らせます。支払いのもとになる情報を、あらためて別の場所に入れ直すのではなく、記録済みのデータをそのまま使うという発想です。

就労継続支援では、利用者への支払いの土台になるのが出欠と作業時間のデータです。雇用契約を結ぶA型では「賃金(給与)」として、雇用契約を結ばないB型では「工賃」として支払われますが、いずれも「いつ、どれだけ働いたか」が計算の基礎になる点は共通しています。

ここで、出欠や作業時間をExcelに手で集計し、それを見ながら金額を計算する運用だと、集計の段階でも計算の段階でもミスが入り込みます。支払う金額に直結する部分だけに、写し間違いや式のずれは見過ごせません。

出欠データと工賃・給与の計算が最初からつながっていれば、こうした手作業を省けるうえ、あとから修正が必要になったときも楽になります。たとえば「ある日の出欠を後から訂正した」という場合でも、もとのデータを直せば計算結果まで自動で反映されるため、関連する数字をいちいち手で直し直す必要がありません。

請求は実績記録票から国保連データを作成する

給付費の請求は、実績記録票のデータからそのまま国保連(国民健康保険団体連合会)への請求データを作成すると、返戻や過誤請求を減らせます。返戻とは、いったん受け付けた請求が差し戻されること、過誤請求とは本来の額と違う金額で請求してしまうことを指します。どちらも、あとから訂正の手間がかかる厄介な事態です。

こうしたミスが起きやすいのは、実績記録票の内容を、請求データとしてもう一度入力し直したり書き写したりする場面です。同じ情報を別の形式で入れ直すたびに、写し間違いや入力漏れの危険が生まれます。実績記録票から請求データが自動でつくられる形にしておけば、この再入力そのものがなくなります。

あわせて意識したいのが、加算と記録の結びつきです。給付費には基本の報酬に上乗せされる「加算」がいくつもありますが、その多くは、算定するための条件を満たした記録が残っていることが前提になります。裏を返せば、記録がなければ本来取れるはずの加算も取れません。出欠や日々の記録がきちんと残り、それが請求まで一続きになっていれば、取り逃しを防ぎやすくなります。

なお、利用者負担の上限額を施設が管理する「上限管理」を行っている場合も、実績や請求のデータが連動していると、対象となる利用者の金額を突き合わせる作業がしやすくなります。

出欠から請求までを1つのシステムでつなぐ

出欠・工賃・実績記録票・請求をそれぞれ別々に管理するのをやめて、1つのシステムでつなぐと、途中の転記が限りなくゼロに近づきます。ここまで紹介した「記録した時点で実績記録票に反映」「出欠データから工賃を計算」「実績記録票から請求データを作成」という流れを、バラバラの道具で個別に実現するのではなく、記録から請求までを一体化した仕組みの中でまとめて実現するという方法です。

ここで押さえておきたいのは、職員向けの勤怠管理システム(先の見出しで触れたもの)とは、目的がそもそも違うという点です。職員側はシフトや労働時間の管理が中心でしたが、利用者側で要となるのは「出欠の記録を、最終的な給付費の請求まで滞りなく通す」こと。同じ「システム」という言葉でも、見るべき機能が変わってきます。

では、そうしたシステムを実際にどう比べ、どう選べばよいのか。具体的な比較の観点や選び方については、このあとの見出しで順に紹介していきます。

障害者施設で使えるおすすめ勤怠管理システム

ここからは、障害者施設で実際に使える勤怠管理システムを具体的に紹介します。前の見出しでお伝えしたとおり、必要な機能は「利用者の勤怠を管理したいのか」「職員の勤怠を管理したいのか」で変わります。そこで、この2つの目的別に分けて取り上げます。まず全体像を一覧にすると、次のとおりです。

システム名管理できる勤怠主なカバー範囲提供形態
スマイルくん利用者の勤怠出退勤 → 工賃・給与 → 実績記録票クラウド
WelsysPlus利用者の勤怠利用者の勤怠 → 工賃・給与 → 請求クラウド
ケア・オール らくらくシフト職員の勤怠AIによるシフト作成・配置基準の判定クラウド
福祉見聞録 勤怠管理職員の勤怠勤務割 → 勤怠集計 → 給与―
勤怠管理パック(福祉・介護業編)職員の勤怠シフト・勤怠集計・常勤換算表―

なお、料金や細かな仕様は変わることがあるため、実際の検討時には各社へ確認することをおすすめします。ここでは、それぞれがどんな施設に向くかを中心に紹介します。

利用者の勤怠を管理できるシステム

まずは、利用者の勤怠を管理したい施設向けのシステムです。就労継続支援など、利用者の出欠が工賃や請求に直結するタイプの施設で力を発揮します。ここでは次の2つを取り上げます。

  • スマイルくん
  • WelsysPlus

スマイルくん

スマイルくん

スマイルくんは、利用者の出退勤を工賃・給与の計算やサービス提供実績記録票へつなげることを軸にした、就労支援事業所向けのシステムです。株式会社ジオインフォシステムが提供しています。

項目内容
管理できる勤怠利用者の勤怠(職員も可)
主な機能出退勤の打刻、工賃・給与計算、実績記録票の出力
特徴的な機能打刻と同時に顔写真を撮影
対応サービス就労移行支援・就労継続支援A型/B型
提供形態クラウド
提供元株式会社ジオインフォシステム

打刻するときに顔写真を撮って記録するのが特徴で、本人確認ができるため、代わりに打刻する「なりすまし」といった不正を防ぎやすくなっています。出退勤のデータから工賃や給与の計算につなげられ、実績記録票の出力にも対応。国保連への請求システムとの連携はオプション扱いになるため、請求まで一気通貫でつなぎたい場合は事前に確認しておくとよいでしょう。

WelsysPlus

WelsysPlus

WelsysPlusは、利用者の勤怠管理・欠席対応・支援記録を軸に、工賃や給与の自動計算、さらに勤怠情報からの請求作成までをカバーする、就労支援向けのシステムです。株式会社TRIGGが運営しています。

項目内容
管理できる勤怠利用者の勤怠
主な機能勤怠管理、欠席対応、支援記録、工賃・給与計算、国保連請求
特徴的な点基本機能を無料で利用できる(一部有料オプションあり)
対応サービス就労移行支援・就労継続支援A型/B型
提供形態クラウド(タブレット・スマホ対応)
提供元株式会社TRIGG

大きな特徴は、基本機能を無料で使える点です(一部に有料のオプションがあります)。タブレットやスマホからも入力できるため、外出先での記録にも対応しやすい作りになっています。入力された勤怠情報をもとに請求情報を作成する機能もあり、利用者側の「記録から請求まで」を通したい施設に向いています。無料で使える条件や範囲は変わる可能性があるため、利用前に公式サイトで確認しておくと安心です。

職員の勤怠を管理できるシステム

続いて、職員の勤怠を管理したい施設向けのシステムです。シフト作成や人員配置基準の管理に手間がかかっている施設で役立ちます。ここでは次の3つを紹介します。

  • ケア・オール らくらくシフト
  • 福祉見聞録 勤怠管理
  • 勤怠管理パック(福祉・介護業編)

ケア・オール らくらくシフト

ケア・オール らくらくシフト

ケア・オール らくらくシフトは、AI(人工知能)によるシフトの自動作成と、人員配置基準を満たしているかの判定を軸にした、障害福祉向けのシステムです。障害福祉事業所を実際に運営している企業が開発している点を打ち出しています。

項目内容
管理できる勤怠職員の勤怠
主な機能AIシフト作成、人員配置基準の判定、勤怠管理
特徴的な機能配置基準を満たしているか一目で判定
提供形態クラウド

希望日時や固定の勤務日をもとにAIがシフトを組んでくれるほか、組んだシフトが人員配置基準や看護職員の配置基準を満たしているかを判定してくれます。基準を満たしているかどうかが一目でわかり、勤務の予定と実績の両方から確認できるため、シフト作成そのものに時間を取られている施設に向いています。

福祉見聞録 勤怠管理

福祉見聞録 勤怠管理

福祉見聞録の勤怠管理は、勤務割(勤務スケジュール)の作成から勤怠の集計、給与計算までを一つにまとめて管理できる、福祉向けのシステムです。株式会社東経システムが提供しており、介護施設だけでなく障害者施設にも対応しています。

項目内容
管理できる勤怠職員の勤怠
主な機能勤務割の作成、タイムカード連動の勤怠集計、給与計算との連動、有給休暇の管理
特徴的な機能勤務種類の禁止パターンや組み合わせを自動チェック
提供元株式会社東経システム

夜勤や宿直、一日に複数回の出勤といった複雑な勤務パターンに対応しているのが強みです。「夜勤の翌日に日勤は入れない」といった禁止条件や、職員同士の組み合わせのチェックをしながら勤務割を作れるため、条件が多くて手作業では組みづらい施設に向いています。タイムカードの打刻データを取り込んで集計し、その結果を給与計算へ引き渡せるほか、勤務形態一覧表の作成にも対応しています。

勤怠管理パック(福祉・介護業編)

勤怠管理パック

勤怠管理パック(福祉・介護業編)は、シフト作成・勤怠集計・常勤換算表の作成をまとめて支援する、リコー(リコージャパン株式会社)が提供する福祉・介護業向けのパックです。名前のとおり複数のシステムを組み合わせた「パック」の形で提供されます。

項目内容
管理できる勤怠職員の勤怠
主な機能シフト表の作成、打刻・勤怠集計、常勤換算表の作成、給与計算との連携
特徴的な点福祉・介護業ならではの常勤換算に対応
提供元リコー(リコージャパン株式会社)

福祉・介護業ならではの常勤換算に対応しているのが特徴で、シフト作成時や勤務実績の確定時、月の途中でのシフト変更時など、必要なタイミングで常勤換算表を作成し、人員配置基準を満たしているかを確認できます。打刻はICカードやQRコードのほか、在宅勤務や直行直帰向けにスマホ・パソコンの電源の入り切りでも記録可能。すでにExcelでシフトを作っている施設は、そのデータを取り込んで使う形にも対応しています。ただし、こちらは介護業を主眼に置いたパックのため、障害者施設で使う場合は自施設の要件に合うかを問い合わせで確認しておくとよいでしょう。

障害者施設に合う勤怠管理システムの選び方

自施設に合う勤怠管理システムは、「誰の勤怠を管理したいか」を出発点にして、対応している業務・打刻の方法・費用の順に見ていくと、無理なく見極められます。いきなり機能の多さや価格だけで比べ始めると判断がぶれやすいため、まずは軸を一本決めるのがおすすめです。順を追って説明します。

① 利用者の勤怠か、職員の勤怠かで候補を絞る

最初に決めるのは、利用者と職員のどちらの勤怠を管理したいかです。ここが定まると、候補は一気に絞り込めます。利用者の出欠を工賃や国保連への請求までつなげたいのであれば、障害福祉に特化したシステムが適しています。一方、職員のシフトや労働時間を管理できればよいのなら、福祉専用でなくても一般向けのシステムで足りる場合があります。そして、利用者側も職員側も両方をカバーしたいなら、その両方に対応しているかを最初に確かめておくと、あとで買い足す手間を避けられます。

② 自施設のサービス種別・必要な帳票に対応しているか

次に見るのは、自施設のサービスの種類と、そこで必要になる書類(帳票)にきちんと対応しているかです。求められる書類は、利用者側と職員側で異なります。利用者側なら、サービス提供実績記録票(実績記録票)の出力、工賃・給与の計算、国保連への請求データの作成に対応しているか。職員側なら、常勤換算(パートなどの勤務時間をフルタイム何人分かに換算する考え方)や、人員配置基準を満たしているかの確認、勤務形態一覧表の作成に対応しているか。必要な帳票はサービスの種類ごとに違うため、自施設のケースに当てはめて確認することが欠かせません。

③ 現場が使える打刻方法・操作性か

3つ目は、現場の職員や利用者が実際に使いこなせる打刻方法かどうかです。どんなに機能が優れていても、現場で使われなければ意味がありません。通所型か訪問型かによって向く打刻方法が変わりますし、スマホやタブレットに対応していれば入力の場所を選ばずに済みます。パソコン操作が苦手な職員が多い施設なら、操作がシンプルで定着しやすいかも大切な観点。さらに、利用者本人が打刻する場合には、目や耳に障がいのある方でも迷わず打刻できるような配慮があるかも見ておきたいところです。

④ 費用とサポート体制が施設規模に見合うか

最後に、費用とサポート体制が自施設の規模に見合っているかを確かめます。費用は、初期費用・月額料金に加えて、「利用者1人あたり」なのか「事業所ごとの定額」なのかといった課金の仕組みも重要です。利用回数の少ない利用者が多い施設では、人数で課金される仕組みだと割高になることもあります。あわせて、導入時の操作説明や、他システムからのデータ移行を手伝ってもらえるか、契約前に無料トライアル(お試し利用)で使い勝手を確かめられるかも確認しておくと、導入後のミスマッチを減らせます。

以上の4つの観点を、自施設で確認できるよう一覧にまとめました。ソフトを比べるときのチェックリストとしてお使いください。

確認する観点チェックする内容
① 誰の勤怠を管理したいか利用者/職員/両方のどれか。両方なら両対応かを確認
② サービス種別への対応自施設のサービス(就労A型・B型・生活介護・放課後等デイ・グループホームなど)に対応しているか
② 必要な帳票(利用者側)実績記録票の出力/工賃・給与計算/国保連への請求データ作成に対応しているか
② 必要な帳票(職員側)常勤換算/人員配置基準の確認/勤務形態一覧表の作成に対応しているか
③ 打刻方法通所・訪問など自施設の働き方に合う打刻方法があるか。スマホ・タブレット対応か
③ 操作性・定着操作がシンプルで、ITが苦手な職員でも使えるか。利用者本人が打刻する場合の配慮があるか
④ 費用初期費用・月額・課金の単位(人数課金か定額か)が施設規模に見合うか
④ サポート導入時の説明・データ移行の支援があるか。無料トライアルで試せるか

この表を上から順に埋めていけば、自施設にとって「必要な機能があり、現場で使えて、費用も見合う」システムが自然と絞り込めます。気になるシステムがいくつか見つかったら、まずは無料トライアルや資料請求で、実際の使い心地を確かめてみるのがよいでしょう。

【注意点】勤怠管理システムを入れても解決しないこともある

勤怠管理システムは手間とミスを大きく減らしてくれますが、それを入れさえすればすべてが片づく、というわけではありません。導入を検討するうえでは、システムにできることと、それでも人の手に残ることの両方を知っておくと、あとで「思っていたのと違った」となるのを防げます。ここでは、あらかじめ押さえておきたい注意点を整理します。

入力・記録そのものはなくならない

システムを入れても、打刻や出欠の記録そのものは誰かが行う必要があります。システムが減らしてくれるのは、あくまで「一度記録したものを別の書類へ書き写す」という転記の手間です。最初の記録、つまり「誰が出勤したか」「誰が来たか」を入れる作業は残ります。ここを見誤ると、期待していたほど楽にならないと感じてしまうかもしれません。

運用のルールづくりと定着の工夫がいる

システムは、導入しただけで自動的に使われるようになるものではありません。打刻を毎回きちんと行う習慣づけや、「いつ入力するか」というタイミングの取り決めなど、現場に合わせた運用のルールを整える必要があります。この運用設計を省くと、打刻漏れや入力忘れが起きて、結局は手作業での修正が増えてしまいかねません。

制度への対応をすべて任せきりにはできない

報酬改定(サービスの対価となる報酬の見直し)や帳票の様式変更に、システム側が対応してくれることは多くあります。ただし、加算を算定するための条件を正しく理解し、自施設のケースに当てはめて確認する部分は、施設側の役割として残ります。システムはあくまで作業を助ける道具であり、「制度をどう適用するか」の最終的な判断まで肩代わりしてくれるわけではない、と考えておくのが安全です。

ネット環境や端末といった前提条件がいる

クラウド型のシステムを使うには、インターネットに接続できる環境が前提になります。打刻のための端末(パソコン・タブレット・ICカードの読み取り機など)も必要です。加えて、導入するときには初期設定や、これまで使っていたデータの移行にも手間がかかります。こうした前提がそろっているかは、事前に確かめておきたいところです。

現場の負担がゼロになるわけではない

システム化はあくまで負担の「軽減」であって、「ゼロ」にするものではありません。とくに導入したばかりの時期は、新しいやり方に慣れるための学習や、これまでのデータの移し替えなどで、一時的にかえって負荷が増えることもあります。この山を越えれば楽になる、という見通しを持っておくと、導入初期の忙しさに戸惑わずに済みます。

こうした限界があるからこそ、大切になるのが「自施設の課題に本当に合うものを選ぶ」という視点です。どんなに評判のよいシステムでも、自施設が抱えている手間の正体と噛み合っていなければ、効果は限られてしまいます。次のまとめでは、ここまでの内容を振り返りながら、選び方の要点をあらためて整理します。

勤怠管理は「課題の切り分け」から始めよう

障害者施設の勤怠管理は、まず「利用者の勤怠なのか、職員の勤怠なのか」を切り分けることから始めると、自施設に合う方法が見えてきます。ここまで見てきたとおり、同じ「勤怠管理」という言葉でも、その中身は2種類にはっきり分かれているためです。

記事の要点を振り返ってみましょう。障害者施設の勤怠管理には、シフト作成や集計に手間のかかる職員の勤怠と、出欠が工賃・実績記録票・請求に直結する利用者の勤怠の2種類があります。それぞれに、転記を減らしミスを防ぐための具体的な方法があり、テンプレート化や打刻の見直しといった運用の工夫から、システムによる一元化まで、段階的に取り組めます。そして手段を選ぶときは、「誰の勤怠を管理したいか」を軸に、対応業務・打刻方法・費用の順で見極めること。あわせて、システムを入れても記録の手間や制度対応の確認は残る、という限界も踏まえておくと、選択を誤りにくくなります。

まずおすすめしたいのは、気になったシステムを実際に試してみることです。この記事で紹介したものを含め、多くの製品には無料トライアルやお試し期間、資料請求が用意されています。カタログの説明だけではわからない使い勝手を、現場の職員が自分の手で確かめられるのは大きな利点。利用者本人が打刻するタイプの施設なら、実際に使ってもらって迷わないかを見ておくと安心です。

一方で、いくつか試すうちに「どれも自施設のやり方にはしっくりこない」と感じる場面もあるかもしれません。記録の様式が独自すぎて標準の機能に載せきれない、複数の事業所をまたいだ情報共有ができないなど、既製品だけでは解決しきれない課題を抱えた施設も少なくないためです。幅広い施設に合うよう作られている市販のソフトは、その分だけ細かい部分で「かゆいところに手が届かない」もどかしさが残ることもあります。

そうした場合には、自施設の業務の流れに合わせてシステムを作る、いわゆるDX(デジタル化による業務の見直し)という選択肢も検討する価値があります。既存のソフトを組み合わせるだけでは埋まらない部分を、施設の実情に合わせて設計し直すことで、無理なく現場に馴染む仕組みを作れる可能性があるからです。

もっとも、システム開発と聞くと、費用や期間の面でハードルが高く感じられるかもしれません。まずは自施設で、勤怠の記録や集計、請求のどこにどれくらいの負担がかかっているのかを整理し、それが仕組み化やシステム化で解決できそうな課題なのかを見極めることから始めてみましょう。その判断材料を得るひとつの方法として、DX・受託開発を専門に手がける企業に相談してみるのもおすすめです。

EPICs株式会社(https://epic-s.co.jp/)では、ノーコードやAIを活用した開発により、現場の業務に合わせたシステムづくりを、費用を抑えながら支援しています。構想が固まっていない段階のご相談でも問題ありません。

障害者施設の勤怠管理を楽にする道のりは、大がかりな決断から始める必要はありません。まずは利用者と職員のどちらの勤怠に手間がかかっているのかを切り分ける、無料トライアルで使用感を確かめてみる、既製品で足りない部分だけを相談してみる——そうした小さな一歩の積み重ねが、やがて職員の負担軽減と、利用者一人ひとりへの支援の質の向上につながっていくはずです。

記事監修者

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